剪定した枝、捨てるの待って!
ー暮らしに使える、ちょっと素敵な再利用術ー
こんにちは、植木屋・日和屋です。
庭木を剪定したあと、足元に広がるたくさんの枝たち。
それを見ながら、「このごみどうやって処分しよう、、」とため息をついたこと、ありませんか?
でも、ちょっと立ち止まってみてください。
その枝たち、実はあなたの暮らしをやさしく彩る“素材”になるかもしれません。
今日は、剪定の現場で日々出会う「枝」と向き合っている僕から、
剪定した枝をもっと楽しむためのアイデアを、たくさんご紹介します。
自然素材の魅力は、“そのまんま”がいちばんです。
枝って、よく見るとひとつひとつがとても個性的なんです。
くねっと曲がった形も、ふぞろいな太さも、ほそーい枝も全部が世界にひとつだけ。
木の種類によっては、
• 心落ち着く香り(ヒノキ、ローズマリー、ユーカリなど…)
• 虫よけの力(月桂樹、クスノキ)
• 見た目の可愛さ(ドウダンツツジ、アジサイの枝)
なんて、「え、これほんまに捨てていいんですか!?」って驚くような魅力があるんです。

暮らしに取り入れてみよう!剪定枝の再利用アイデア7選
① まるで童話の庭?ミニチュアフェンス
細い枝を短く切って、土にさすだけ。
鉢植えやプランターのまわりにぐるっと囲めば、
小さな妖精が顔を出しそうなガーデンの完成。
「飾る」じゃなくて、「遊ぶ」楽しさ、ここにあります。
子供達に幼い頃から感性を磨くことは、大人になってから有利にはたらくと考えます。自然素材で遊ぶことを身につけるといいですね。
② 火を囲む時間を、枝から始める
乾燥させた剪定枝は、キャンプや焚き火の最高の着火材。
火がパチパチとはぜる音と、ふわっと漂うヒノキの香り。
ただ燃やすのではなくて、「森の時間」を持ち帰る感覚で。
薪を買うにしても、多くの量を買うと金額的にも痛いですよね。
私はよくキャンプが近づいてくると、現場で出た剪定ゴミを乾燥させて置いています。それを大量に持っていくことでキャンプを最大限に楽しむことができています。
③ お部屋に、さりげない“森の香り”を
ユーカリやローズマリーの枝を、無造作に花瓶へ。
ただそれだけで、空気がすっと深呼吸したくなる空間に。
エアコンじゃなく、枝で部屋の空気を変えるのもありかも。
生花に使うのもいいかもしれませんね。私の家では花が多いので、花瓶に行ける花は庭から摘んだお花だけで構成しています。
生花はお庭の設計をするときに役に立っています。枝ぶりがいい木を組み合わせていく感覚は、生花で養われると言いますね。

④ 「虫よけスワッグ」は暮らしの知恵袋
月桂樹・クスノキ・シロダモなど、天然の虫よけ効果を持つ枝葉をまとめて、玄関やベランダに吊るしてみて。
目にも気持ちにもやさしい、ナチュラルガード。
タンスにゴンゴンなんかもクスノキを使った防虫剤ですね。
蚊、ダニ、ゴキブリがクスノキの香りを嫌うためこれらを寄せ付けない効果があります。
どうですか、いいことづくしですよね。

天然虫除けは、生活感ゼロの“暮らしの知恵袋”です。
⑤ 魔法の杖?それとも剣?子どもの冒険素材
枝のフォルムそのままが、創造力をかきたてる!
ちょっと曲がった枝は「魔法の杖」、ゴツめの枝は「冒険の剣」。
ゲームじゃ味わえない、リアルなごっこ遊びの世界が広がります。
かっこいい形をした棒はなぜか男心をくすぐりますよね。1人一回はあるでしょう、小学校の帰り道に棒を杖にしたり、腰に刺して居合切りの格好をしたことが。
私はハイキングに行く時に、ブッタン竹と呼ばれる竹をちょうどいい長さに切って、杖代わりにしています。
⑥ 小さな薪棚で“備える暮らし”
剪定枝を束ねて、玄関先に薪棚風にストック。
薪ストーブ派はもちろん、ピザ窯やアウトドア用にも◎
ただの枝が「備え」と「美しさ」を両立してくれるからすごい。
ピザ釜が自宅にあるかたはあまりいませんよね。しかしDIYでピザ釜を作ってみたいです!
再利用するときのちょっとしたコツ
• 剪定直後は水分が多いので、風通しの良い場所で1〜2週間しっかり乾燥を。
• カビ防止には、日陰干し or 軒下がおすすめ。
• 木の種類によっては、毒性があるものもあるので(例:キョウチクトウ)見慣れない枝はプロに相談してください!
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日和屋から、最後にひとこと。
剪定って、「切って終わり」の作業じゃないんです。
切った枝にふたたび命を吹き込むこと。
暮らしの中に“自然のリズム”を取り入れること。
そんな感覚で毎日ハサミを持っています。
自然を大事にするって、
大げさなことじゃなくて、
「ゴミじゃなく、素材として見る」——それだけで世界がちょっと変わる気がします。
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まとめ
剪定枝は、ただの“いらないもの”じゃなくて、
ちょっと視点を変えれば、暮らしの相棒にもなる自然の贈り物。
あなたの庭やベランダにも、
「もう一度、役目をもらえる枝たち」があるかもしれません。
ちょっとポジティブに考えてみるのも面白くないですか?
今日も日和屋に遊びに来てくれてありがとうございます。
枝一本から、やさしい暮らしが始まりますように。