独立を目指していると、
「早く結果を出したい」「すぐに芽を出したい」と思う日があります。でも、木と同じように人にも“根を張る時期”がある。
焦らず、じっくりと自分を育てる時間こそが、
いちばん大切なのかもしれません。
この記事では、植木屋として働く僕が感じた
「焦らず、根を張る」という言葉の意味を、
現場での体験や日々の想いとともにお伝えします。
🌿焦りは、前に進もうとする心の証
独立を意識し始めたころ、
僕はいつも「早く追いつきたい」「早く一人前になりたい」
そんな焦りでいっぱいでした。
でもある時、先輩に言われたんです。
「焦る気持ちがあるうちは、まだ大丈夫や」
焦りは、立ち止まってない証拠。
上を向いてるからこそ、苦しく感じる。

大切なのは、その焦りをどう使うか。
焦りを“自分を追い詰める材料”にするんじゃなくて、
“前に進むエネルギー”に変えていくこと。
👉参考記事:独立=夢?今の現場で僕が磨いていること
🪵根を張る時間が、いちばん力になる
現場で覚えることは地味なことばかり。
でも、そういう地味な時間ほどあとで効いてくる。
僕がまだハサミの握り方もぎこちなかった頃、
「見えへんとこを丁寧に仕上げるのが、ええ職人やで」
と教えてもらったことがあります。
見えないところを丁寧にする。
それって、まさに“根を張る仕事”。
木も、人も、下が整ってないと上には伸びない。
どれだけ時間がかかっても、
“根の時期”を疎かにしない人が、後で大きく伸びるんです。
🍃焦りを“上手に使う”3つの考え方
焦りは悪いものじゃありません。
ただ、扱い方を間違えると自分を追い詰めることもあります。
現場で僕が意識している「焦りとの付き合い方」はこの3つです。
① 焦ったときほど“手を止めて整理する”
焦りの正体は「やることの多さ」。
そんな時こそ一回立ち止まって、「今できること」「後でいいこと」を分けます。
ノートに書き出すだけでも頭がスッと整理されます。
② “他人”じゃなく“自分”を見る
比べ始めたら、いったんSNSを閉じる。
自分の歩幅を見直す時間に切り替える。
③ “続けていること”を見つめる
焦ってる時って、自分が「できてないこと」ばかり見てしまう。
でも本当は、“続けてる”ことがいちばんの成長。
今日も現場に立ってる。それだけでえらい。
🍃見えない努力は、必ず誰かが見てくれている
努力しても結果が出ない時期って、正直しんどい。
「誰も気づいてくれへん」「報われへん」って思う日もある。
でも、不思議なもので、
そういう時こそ、あとから人に見つけてもらえることが多い。
あるお客様に言われたひと言があります。
「去年剪定してもらった木、今年すごく綺麗になったよ。」
その一言が、全部報われた気がしました。

人の努力って、芽が出るまで時間がかかる。
でも根が深ければ、いつか必ず花が咲く。
焦らず、信じて、積み重ねるしかないんです。
👉関連記事:剪定の本当の意味は「枝を切る」ことじゃなかった。
🌱他人と比べない生き方
焦りの正体って、ほとんどが“誰かとの比較”。
「同期が先に独立した」
「友達がSNSで注目されてる」
そんなニュースを見て、心がざわつく。
でも、木の成長を見てたらわかります。
一本ずつ、伸び方も、花の咲くタイミングも違う。
僕たち人間も同じ。
誰かと比べて焦るより、
昨日の自分より一歩進めたかを大切にしたい。
焦らず、比べず、自分のペースで歩く。
それが、“根を張る”という生き方なんだと思います。
🌾地味な仕事こそ、心を磨く場所

現場って、見た目以上に地道で泥臭い。
夏は汗だく、冬は手がかじかむ。
でも、そういう日々の中でしか身につかない
「心の筋肉」があると思っています。
木を整えるように、自分も整える。
焦って花を咲かせようとするより、
今できる小さな一手間を丁寧に積み重ねる。
それが、信頼になり、仕事になり、未来をつくっていく。
👉関連記事:早く終わらせたい。でも無事に帰る方がもっと大事。安全第一の本当の意味
🌿日和舎という名前に込めた想い
僕が屋号に選んだ「日和舎(ひよりや)」という名前には、
“何かを始めるのにちょうどいい日”という意味を込めました。
焦らず、比べず、自分のペースで。
たとえ小さな一歩でも、
それを重ねることで“自分の道”ができていく。
「焦らず、根を張る」という言葉は、
そんな日々の積み重ねを支える、自分へのメッセージです。
🍃読者からのQ&A

Q1. 焦ってしまうのは悪いことですか?
A. いいえ。焦りは「前に進もう」としている証拠です。
大切なのは、焦りを否定することではなく、
「焦っている自分を責めない」こと。
焦りは心が動いている証です。
焦りを感じた時は、
👉「今できること」「今できないこと」を紙に書き出す。
視覚化するだけで、焦りの正体が整理できます。
Q2. 努力してるのに報われないと感じた時、どうすればいい?
A. 見えない努力は、時間をかけて“根”になります。
木の根は、地中でゆっくりと伸びています。
上からは見えませんが、確実に力を蓄えている。
人の努力も同じ。
今日の行動が、来月・来年に花を咲かせることだってあります。
📘ポイント:
- 「すぐに結果」を求めず、「続ける自分」を褒める
- 小さな成長を“見える化”する(メモ・写真・日記など)
Q3. 周りの人と比べて落ち込む時は?
A. 木にも、それぞれの“季節”があります。
桜は春に咲き、モミジは秋に輝く。
どちらも美しいけれど、タイミングは違います。
他人と比べるより、昨日の自分と比べましょう。
「昨日より丁寧にできた」それで十分成長です。
💡実践ヒント:
SNSを一度閉じて、
自分の“根”がどれくらい広がったかを感じてみる。
Q4. 現場がつらいとき、どうやって気持ちを保ってますか?
A. 「地味な仕事ほど、心を磨いてくれる」と思うことです。
たとえば落ち葉を集めている時。
見た目は地味ですが、
その“地道な時間”の中で見えるものがある。
焦らず、ひとつひとつを丁寧にこなしていくと、
気づけば仕事も心も整ってくる。
👉関連記事:早く終わらせたい。でも無事に帰る方がもっと大事。安全第一の本当の意味
Q5. 「焦らず、根を張る」って結局どういうこと?
A. 目に見えない“時間の積み重ね”を信じることです。
焦ることも、迷うことも、全部“根を張っている途中”。
人からは見えなくても、自分の中で確実に成長しています。
焦らなくていい。
今日の一歩が、必ず未来につながっていくから。
☀️まとめ|焦らず、根を張る生き方
焦らず、根を張る。
それは「今を信じる力」でもあります。
見えない努力も、比べない選択も、
全部が自分の“根”を育てている時間。
芽が出ない時期も、花が咲かない時期も、
静かに成長している時間がある。
焦らなくていい。
今日という日をしっかり耕すことが、
未来の自分を支える“根”になるから。
🌿
庭を整えると、暮らしも整う。
日和舎では、そんな想いを大切にしています。
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