【保存版】今、剪定していい?季節別OK・NGをプロ植木屋が本音で解説
「今切っていい?」と悩むのは、ちゃんとしている証拠です
庭の木を見ていて、
「枝が伸びてきたな」
「ちょっと鬱陶しいな」
そう感じること、ありますよね。
でも同時に、
「この時期に切って大丈夫なんかな?」
と手が止まる人も多いはずです。
実はこれ、かなり健全な感覚です。
剪定は、切れば切るほど良くなるものではありません。
時期を間違えると、木は確実に弱ります。
この記事では、
- 今すぐ切っていいのか
- 少し待った方がいいのか
- 今日はやめるべきなのか
この判断ができるよう、季節別に整理しました。
専門知識がなくても、読めば「今どうするか」が分かる内容です。
まず結論|季節別のざっくり判断表
全体像を先にまとめます。
- 冬(12〜2月):基本OK(落葉樹向き)
- 春(3〜4月):慎重に(花木は特に注意)
- 初夏(5〜6月):軽剪定ならOK
- 夏(7〜8月):原則NG
- 秋(9〜11月):条件付きでOK
ここから、「なぜそうなるのか」を順番に解説します。
冬の剪定(12〜2月)|安全だが、万能ではない
冬は木にとって休眠期です。
- 成長が止まる
- 樹液の動きが少ない
- ダメージを受けにくい
そのため、落葉樹を中心に
・枝の整理
・形づくり
・混み合った部分の調整
こういった剪定がしやすい時期です。
ただし、
冬=何でも切っていいではありません。
常緑樹は冬でも葉で光合成しています。
切りすぎると、春に芽吹く力を失います。
👉 冬剪定の基本は
「切りすぎない」
「骨格を整えるだけ」
これです。

過去の記事で冬の剪定の意味について解説していますこちらもどうぞ
👉冬の剪定の意味|なぜ寒い時期に木を切るのか、植木屋の視点で解説
冬に多い失敗例
- 常緑樹を落葉樹と同じ感覚で切る
- 思ったより切ってしまう
- 寒波直前に作業する
結果:
春に芽が出ない、葉がスカスカになる。
春の剪定(3〜4月)|いちばん失敗が多い季節
春は、木が一気に動き出します。
- 新芽が伸びる
- 花芽が動く
- 体力を使う
このタイミングで強く切ると、
- 花が咲かない
- 枝が暴れる
- 木が弱る
こういったトラブルが起きやすくなります。

春に多い失敗例
- 花芽を全部落とす
- 新芽を整理のつもりで切る
結果:
「今年、全然咲かへんかった…」となる。
春に切っていいのは、限定的
- 明らかな枯れ枝
- 冬剪定の微調整
- 花が終わった直後の花木
それ以外は、
「今年は切らない」判断も正解です。
初夏の剪定(5〜6月)|プロがよく使う安心ゾーン
初夏は、
- 新芽が固まる
- 樹勢が安定する
- 回復力が高い
この条件がそろうため、
軽剪定にとても向いています。
- 飛び出た枝
- 風通しを悪くする枝
- 見た目を崩す部分
こういった調整は、初夏がベストです。


※ただし、
丸坊主・強剪定はNG。
あくまで「整える」剪定です。
夏の剪定(7〜8月)|基本はやらない
夏の剪定が危険な理由は単純です。
- 切る=傷ができる
- 強い日差しが直撃する
- 水分が一気に奪われる
これは木にとって、かなりの負担。
そのため夏は、
原則として剪定しないのが正解です。
どうしても必要な場合でも、
- 危険な枝だけ
- 最小限
- 夕方作業
ここを守ってください。
過去の記事で真夏に入る前にしておくべきことについて解説しています
👉『庭仕事初心者向け』真夏になる前にやっとこ!庭をきれいに保つための5つの準備
初夏に多い失敗例
- 一度で完成させようとする
- 高さも幅も一気に落とす
結果:
枝が暴れて、逆に手に負えなくなる。
秋の剪定(9〜11月)|来年につなぐ準備期間
秋は、成長が落ち着き、
冬に向けて体力を蓄える時期です。
- 徒長枝の整理
- 台風対策
- 危険枝の除去
こういった軽い剪定はOK。
ただし、
強剪定はNG。
秋は「来年を見据えた剪定」が基本です。


このシラカシはマンションにあり、あまり大きくしたくない木でした。
幹吹きも多く自然風に切るのは難しい。初めて手を入れましたが、今年はこれぐらいにして来年いい芽が吹いてきたら、入れ替えていこうと思います。
「切らない剪定」という考え方
剪定というと、
「切る作業」だと思われがちですが、
実は切らない判断も剪定の一部です。
- 今年は触らない
- 来年に回す
- 自然な形を優先する
これも、立派な管理。
特に、
・植えて間もない木
・弱っている木
・環境が変わった直後
こういった場合は、
剪定しない方が結果が良いことも多いです。
秋に多い失敗例
- 冬前にスッキリさせすぎる
結果:
寒さに耐えられず、春の芽吹きが悪くなる。
【補足】季節は“目安”。最終判断はこの3つで決まります
ここまで、季節別に
「剪定していい/やめた方がいい」を整理してきました。
ただ一つ、誤解してほしくないことがあります。
**季節はあくまで“大きな目安”**です。
実際の現場では、季節だけで機械的に判断することはありません。
プロが最終的に見ているのは、次の3つです。
① 木の元気さ(樹勢)
- 葉の色が悪くないか
- 新芽がちゃんと出ているか
- 病気や害虫が出ていないか
同じ季節でも、
元気な木と弱っている木では判断が変わります。
弱っている木ほど、剪定のダメージは大きく出ます。
② 剪定の目的
剪定の理由が違えば、
同じ時期でも「切る・切らない」は変わります。
- 危険回避(電線・通行)
- 見た目を整えたい
- 大きさを抑えたい
- 来年の花のため
目的が曖昧な剪定ほど、失敗しやすい。
これは現場で本当によく見ます。
③ 切る量
実はこれが一番重要です。
- 枝を1〜2本落とす → 季節の影響は小さい
- 全体を大きく切る → 季節の影響が大きい
「軽剪定ならOK」
「強剪定はNG」
という判断は、
ほぼこの“切る量”で決まります。
季節別判断 × この3つ=失敗しにくい剪定
- まず季節で大枠を判断
- 次に、この3つで微調整
この順番で考えると、
「今切っていい?」の判断は、かなり外れにくくなります。
木の種類別|判断の目安
- 落葉樹:冬
- 常緑樹:初夏・秋
- 花木:花後
- 生垣:初夏+秋
※あくまで目安。
最優先は「木の状態」です。
Q&A|よくある質問
Q1. 今すぐ切りたいけど迷っています
A. 迷ったら切らない、が正解です。
一週間待っても木は困りません。
Q2. 自分で剪定してもいいですか?
A. 低木や軽剪定ならOKです。
高さが出たら無理しないでください。
Q3. 切りすぎたら元に戻せますか?
A. 形は戻りません。
だからこそ、慎重さが大切です。
Q4. 毎年剪定しないとダメ?
A. 必須ではありません。
「切らない年」があっても問題ない木は多いです。
Q5. プロに頼む判断基準は?
A. 迷いが出た時点でプロに相談が安全です。
Q6. 雨の日の剪定はどうですか?
A. 基本的には避けます。
切り口から病気が入りやすく、
作業自体も危険です。
Q7. 剪定後にやった方がいいことは?
A. 水やりと観察です。
特に夏前後は、
剪定後1〜2週間の様子見が大切です。
Q8. 道具は何を使えばいい?
A. 切れ味のいい剪定バサミとノコギリです。
切れない道具ほど、木を傷めます。
Q9. 強剪定が必要なときはいつ?
A. 基本は冬、それも計画的にです。
「今困っているから」ではなく、
数年単位で考えます。
Q10. プロは何を一番大事にしていますか?
A. 木より先に“暮らし”を見ることです。
邪魔なのか、危ないのか、愛着があるのか。
剪定は生活の一部です。
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日和舎では、
「切る・切らない」を含めて、
その家に合った剪定を考えています。
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「今切っていいか分からない」
それは、かなり自然な悩みです。
- 写真での相談
- 時期の判断
- 剪定の考え方
こういった内容は、
ココナラで個別に対応しています。
まとめ|剪定は「今切れるか」より「どう育てたいか」
剪定で大切なのは、
今切れるかどうかではありません。
- この木をどう育てたいか
- 数年後どうなっていてほしいか
- 暮らしとどう付き合うか
そこが決まれば、
「切らない選択」も立派な剪定です。
焦らなくて大丈夫。
木は、ちゃんと待ってくれます。
