剪定しても元気にならない…原因は地上ではなく「地面の下」かもしれません

庭木について、こんな相談をよく受けます。

  • 剪定はしているのに元気がない
  • 新芽が少なく、葉色が悪い
  • 枯れないが、年々勢いが落ちている

このとき多い誤解が、

👉 「剪定が原因やろう」と決めつけてしまうこと

です。

もちろん剪定が原因のこともあります。
ただ、現場で本当に多いのは、

👉 土・根・植え付け・虫
といった、剪定以外の要因です。

この記事では、
現場での遭遇率が高い順に
庭木が弱る原因ランキングと、
考え方レベルの対策までをまとめます。

※具体的な施工方法は、
すでに過去記事で詳しく書いているものはそちらへ誘導し、
まだ無いテーマは今後の記事で詳しく解説していきます。


結論|木は「1つの原因」で弱ることはほぼない

まず大前提です。

庭木が弱るときは、

  • 深植え
  • 排水不良
  • 土が硬い
  • 栄養不足
  • 剪定ミス
  • 害虫

これらが複合的に重なっていることがほとんどです。

だからこそ、
原因を一つずつ整理できると、
改善の方向性が見えてきます。


庭木が弱る原因ランキング

第1位|深植え(植え付けが深すぎて根が呼吸できていない)

これは本当に多いです。
「剪定のせいですか?」と聞かれて見に行くと、
深植えが原因というケースは珍しくありません。

深植えで起きること

  • 根が酸素不足になる
  • 根元が蒸れて弱る
  • 根が本来の力を出せない

木は「根でも呼吸」しています。
深植えは、常に息苦しい状態です。

対策の方向性

👉 掘り返して、正しい高さで植え直す必要あり

これは誤魔化しがきかないため、
基本的にはプロ案件です。

※深植えの見分け方・植え直し判断については
今後、別記事で詳しく解説予定です。


第2位|排水性が悪い(土に水が溜まる)

深植えとセットで多いのが排水不良です。

症状

  • 雨のあと、土がいつまでも乾かない
  • 葉色が薄く、根腐れ気味
  • 新芽が途中で止まる

対策の方向性

👉 水の逃げ道を作る・土壌改良

具体的には、

  • ネニサンソ
  • パーライト

などを使って、
排水性を高める方法が有効です。

※排水改良の具体的なやり方は、
今後の記事で詳しく解説予定です。


第3位|土が硬い(通気不足・踏み固め)

土が硬いと、根は伸びません。
同時に酸素も入らず、木は弱ります。

よくある原因

  • 駐車場の近く
  • 人がよく歩く場所
  • 施工時の転圧

対策の方向性

👉 有機物を混ぜて、団粒構造を作る

具体的には、

  • バーク堆肥を混ぜる
  • 根を傷めない範囲で耕運

が有効な場合があります。

※どこまで耕していいかは樹種・状況次第なので、
判断に迷う場合はプロに相談するのが安全です。


第4位|土に栄養がない(微生物がいない土)

「肥料をやっているのに元気がない」
この場合、土が生きていないことがあります。

問題点

  • 微生物が少ない
  • 団粒構造ができていない
  • 肥料が効かない

対策の方向性

👉 肥料より先に、土壌環境を育てる

  • 有機物を入れる
  • 微生物が住める環境を作る
  • 団粒構造を意識する

これができてから、
肥料が活きてきます。

※このテーマも、
今後「土づくり」記事として詳しく書いていきます。


第5位|乾燥(特に軒下・雨が当たらない場所)

意外と多いのが軒下です。

症状

  • 夏に葉がチリチリ
  • 先端から枯れ込む
  • 水をやっても染み込まない

対策の方向性

👉 水やりの方法を見直す+土の保水性改善

回数ではなく、
「根に届いているか」が重要です。


第6位|根が伸びない環境(基礎・駐車場・埋設物)

  • 建物の基礎
  • 駐車場のコンクリート
  • 配管・埋設物

これらがあると、
根は物理的に伸びられません。

対策の方向性

👉 環境制限を前提に、負担を増やさない管理

剪定で解決しようとせず、
剪定量を抑えて安定させる方向が現実的です。


第7位|害虫(見落とされがち)

虫が原因で弱るケースも、確実にあります。

よくある例

  • アブラムシ
  • カイガラムシ
  • ハダニ

これらは、

  • 樹液を吸う
  • 光合成を邪魔する
  • 体力をじわじわ奪う

という形で木を弱らせます。

対策の考え方(一例)

👉 まずは「数」と「勢い」を見る

  • 少量なら様子見
  • 増えているなら早めに対処

対処方法は、

  • 剪定で風通しを良くする
  • 洗い流す
  • 必要に応じて薬剤

など段階的に考えます。

※害虫対策については、
今後「虫別の記事」で詳しく解説予定です。


第8位|切りすぎ・強剪定(剪定量のミス)

もちろん剪定が原因のこともあります。

  • 一度に切りすぎ
  • 毎年同じように強剪定
  • 丸坊主剪定

これらは、
木の体力を大きく削ります。

👉 剪定量の安全ラインは
「切りすぎ防止|剪定量の基準」
👉 やってはいけない具体例は
「やってはいけないNG剪定(強剪定・丸坊主)」
で詳しく解説しています。


第9位|剪定時期のミス

  • 真夏の強剪定
  • 真冬の常緑樹剪定

木の回復力を超える剪定は、
じわじわ弱らせます。


よくある質問(Q&A)

Q1. 木が弱っているとき、剪定してもいい?

枯れ枝や不要枝の整理程度に留め、
強剪定は避けるのが基本です。

Q2. 深植えは自分で直せますか?

軽度なら可能な場合もありますが、
基本は植え直しになるためプロ案件です。

Q3. 排水改良や土壌改良は自分でできる?

表層の改善は可能ですが、
根を切るリスクがある場合は注意が必要です。

Q4. 虫は見つけたらすぐ駆除すべき?

数と勢い次第です。
まずは風通し・環境改善が基本になります。


まとめ|弱る原因の本命は「土・根・環境」、剪定は最後

庭木が弱る原因は、
多い順に見るとこうなります。

  1. 深植え
  2. 排水不良
  3. 土が硬い
  4. 栄養不足(土壌環境)
  5. 乾燥
  6. 根が伸びない環境
  7. 害虫
  8. 剪定量ミス
  9. 剪定時期

剪定だけを疑うより、
まず地面の下を見る

これが、
庭木を元気に戻す一番の近道です。


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