剪定で形が崩れたときのリカバリー方法|元に戻せる庭・戻らない庭の分かれ目
「切りすぎたかも…」と気づいたときが、実は一番大事
庭木の相談で、よくあるのがこのパターンです。
- 自分で剪定して形が崩れた
- プロに頼んだけど、思っていた形と違う
- 一度バッサリ切ってから、毎年おかしくなっている
こういうとき、多くの人が焦って
**「もう少し切ったら整うかも」**と考えてしまいます。
でも、正直に言います。
👉 剪定で形が崩れた直後に“さらに切る”のが一番危険
結論から言うと、
- 形が崩れても、リカバリーできる庭は多い
- ただし、やり方を間違えると悪化する
この記事では、
- なぜ形が崩れたのか
- 今すぐやっていいこと・ダメなこと
- 年単位で戻していく考え方
を、プロの視点で整理します。
まず整理|形が崩れる原因はほぼ決まっている
剪定後に形が崩れる原因は、だいたい次のどれかです。
- 一度に切りすぎた(強剪定)
- 丸くそろえようとして枝を全部同じ長さで切った
- 毎年、同じ位置で切り戻している
- 剪定時期が合っていない
これらに共通するのは、
👉 枝を「選ばず」に切っている
という点です。
強剪定や切りすぎについては、
👉 「切りすぎ防止|剪定量の基準」
👉 「やってはいけないNG剪定(強剪定・丸坊主)」
の記事でも詳しく解説しています。
今回のリカバリー記事は、
それらの記事の**“その後どう戻すか”**を扱う位置づけです。
崩れた直後に「絶対やってはいけないこと」
❌ さらに短く切る
「まだ変やから、もう少し切ろう」はNG。
枝が出そろう前に切ると、
戻すための芽を自分で消すことになります。
❌ 一気に完成させようとする
剪定は一度で完成させるものではありません。
特にリカバリーは、
👉 時間を味方につける作業
です。
❌ 外側をそろえる
外側をそろえると、
翌年必ず内側から暴れます。
リカバリーの基本原則|「一度、切らない期間」を作る
形が崩れたときの基本はこれです。
👉 一度、切らない期間を作る
理由はシンプルで、
- どこから芽が出るか
- どの枝が主役になるか
は、伸ばしてみないと分からないからです。
最低でも1シーズン、
できれば1年は、
- 枯れ枝
- 明らかに危険な枝
以外は触らないのが安全です。
リカバリー手順①「切る」ではなく「残す枝」を決める
伸ばしていると、枝に差が出ます。
- 勢いのある枝
- 細くて弱い枝
- 不自然な方向に伸びる枝
ここでやるべきは、
👉 切る枝を探すことではなく、残す枝を決めること
リカバリーは
「削る作業」ではなく
「選ぶ作業」です。
リカバリー手順② 形を直すのは「間引き」
リカバリーで重要なのは、
- 短くする
- そろえる
ではありません。
👉 間引く(枝を抜く)
- 内向き枝
- 交差枝
- 明らかに不要な徒長枝
を、少しずつ根元から抜く。
これだけで、
全体のバランスはかなり落ち着きます。
リカバリー手順③ 年ごとに役割を分ける
リカバリーは、年単位で考えます。
- 1年目:伸ばす・観察
- 2年目:不要枝を間引き、骨格を作る
- 3年目:軽く形を整える
👉 3年で戻すイメージ
これが、
一番失敗しにくいペースです。
よくある崩れ方と、対処の方向性
上だけスカスカ・下が重たい
→ 上の徒長枝を間引き、下は触らず伸ばす。
丸くなりすぎて不自然
→ 外側は切らず、内側の不要枝を抜く。
毎年暴れる
→ 強剪定の履歴あり。
剪定量を一気に減らし、数年かけて落ち着かせる。
リカバリー中に「やっていい剪定/ダメな剪定」
やっていい
- 枯れ枝の除去
- 危険な枝の整理
- 他を傷める交差枝の除去
やらないほうがいい
- 高さを下げる剪定
- 外側をそろえる剪定
- 一度にたくさん切ること
よくある質問(Q&A)
Q1. 形が崩れた直後でも、少しなら切っていい?
枯れ枝や明らかに邪魔な枝だけにしてください。
「形を整える剪定」は、伸ばしてからが基本です。
Q2. どれくらいで元に戻りますか?
樹種や状態によりますが、
2〜3年かけて戻すのが安全です。
1年で戻そうとすると、ほぼ失敗します。
Q3. 強剪定をした木でも戻せますか?
多くの場合は可能です。
ただし、
👉 剪定量を大きく減らすこと
👉 毎年そろえないこと
が前提になります。
Q4. 自分でリカバリーするのは難しい?
難しいのは「切る作業」ではなく
判断です。
迷ったら切らない、これが一番の近道です。
Q5. プロに相談したほうがいいタイミングは?
- 毎年形が悪化している
- どの枝を残すべきか分からない
- 切るのが怖くなっている
このどれかに当てはまれば、
一度プロに見てもらう価値はあります。
まとめ|剪定のリカバリーは「焦らない」が正解
最後にまとめです。
- 形が崩れても、すぐ切らない
- 一度伸ばして観察する
- 枝を選び、間引く
- 年単位で戻す
剪定の失敗は、終わりではありません。
👉 正しいリカバリーをすれば、むしろ庭は良くなる
それが、
長く庭を見てきたプロの実感です。
日和舎からのお知らせ
大阪府全域で、
剪定後のリカバリー相談も受けています。
- 剪定で形が崩れた
- これ以上悪くしたくない
- 強剪定をやめたい
そんなときは、
「切らない判断」から一緒に考えます。
👉 Instagram:hiyoriya-spbce 剪定事例・考え方を発信中
庭は、やり直せます。
日和舎、今日もいい日。
