庭しごと帖

「庭しごと帖」プロが教える除草のコツ。楽に続ける”草との付き合い方”

〜草むしり、しんどい…でも放置もイヤ〜

「気づいたら庭が草だらけ…」

そんな経験、きっと誰でも一度はあると思います。

暑い中の草むしり、正直しんどい。でも放っておくと景観は悪くなるし、蚊や虫もわいてしまう…。

実は、僕たち植木屋でも「草との戦い」は日常茶飯事。

だけど、ちょっとしたコツと考え方で、“除草”はずっとラクになるんです。

この記事では、プロ目線での除草のコツと、長く続けるための「草との付き合い方」をお話しします🌱

📝【②草との付き合い方】〜“完璧”じゃなくていい〜

草って、ほんまに生きる力が強い。

抜いても、刈っても、いつの間にかまた元気に顔を出してくる。

「また生えてきた…もう嫌や…」って、ため息つきたくなる気持ちも、すごくわかります。

でも、僕が植木屋として庭と向き合うなかで思うのは――

草は“敵”じゃなくて、“共に暮らす相手”やということ。

完璧に草をなくす必要は、ぜんぜんない。

大事なのは「どこをキレイにして、どこは少し生えててもいいか」を、自分なりに決めること。

たとえば僕は、あえて全部抜き切らなかったりします。小さい草なんて見えないし大きくなってからの方が抜きやすいからです。どんだけその時に頑張っても、しばらくすればまた生えてきます。

一回きりでは終わらないので頑張りすぎない、景観が良ければいいんです。私流ですけどね(笑)

小さい虫がやってきたり、草の花が咲いたり――それも、暮らしの中の季節の一部やと思うんです。

「全部キレイに!」じゃなくて、

「ここだけは心地よく保ちたい」っていう“ポイントづくり”が、長く付き合うコツ。

庭って、気を張りすぎずに「ほどよく」付き合うくらいが、ちょうどええんです。

📝【③除草のやり方】〜プロがすすめる3つの方法〜

草むしりって、なんとなく「しゃがんで、手で抜く」ってイメージがあるけど、

実は、やり方や道具をちょっと工夫するだけでぐっとラクになるんです。

ここでは、僕が実際に使っているやり方をベースに、3つの方法を紹介します。

①【手で抜く】

やっぱり基本は“手”。細かい草、根っこごと抜きたい草にはこれが一番です。

おすすめのタイミングは雨の翌日か、朝露が残ってる時間帯。土が柔らかくて、スルッと抜けます。

私なんかはスルッと抜ける感覚が結構好きで、「根っこちぎれるな〜」と神様に祈りながら抜いてます。だから小さい草はそのままにしておくこともあるんですね。

絶対に手袋はつけるようにしてくださいね。指が切れちゃう葉っぱもありますので。

②【草削り鎌を使う】


しゃがまずにサッと削れる「草削り鎌」は、正直、めちゃくちゃ便利。
土の表面をスーッと滑らすように使えば、小さい草を根元からサクッとカットできます。


特に、砂利の隙間とか、花壇のフチなんかは鎌がめっちゃ役立ちます。
「取る」というより「整える」感覚で。朝10分だけでも、かなり見た目変わります。

草刈鎌もありますが、ここで紹介しているのは草削り鎌です。細かい草はこれで一旦はきれいになります。

こういった細かい草を一網打尽にするにはいいですよ。約10秒です。

③【虫除けスプレーを忘れずに】

除草の必需品…それは“虫対策”。

夏場は特に蚊やムカデが出ることもあるので、肌が出てるところにはシュッと一吹きしてから作業開始。

雨の次の日は、草は抜けやすいけど、蚊は多く発生してますからね。

僕自身も、忘れて刺されて「あああ〜しんどい、、、」ってなるタイプ(笑)

除草の効率うんぬんよりも、まずは“快適さ”を守ることが大事やで!

蚊取り線香なんかを傍に置いておくのもいいかもしれませんね。

ただ、難しいのはここまで準備に時間がかかってしまうと、やる気が削がれるんですよね。

やる気があるうちにパッと準備をして外に出ましょう。

【④日和屋流】〜草むしりが“イヤにならん”ための気持ちの保ち方〜

「草むしり、習慣にしよう!」

…って思っても、ぶっちゃけ毎日なんて無理ですよね(笑)

僕も正直、気が乗らん日は手つかずです。

でもね、それでいいんです。

大事なのは、“気持ちがイヤにならんこと”。

無理して毎日やろうとすると、だんだん庭に出るのがイヤになってくる。

「また草伸びてるやん…はぁ〜」って、ちょっとしたストレスになるんですよね。

だから僕は、こう考えるようにしています。

「今日はできんかったけど、まぁいっか」

「草生えてるけど、別に死ぬわけちゃうし」

「気が向いたらやるくらいでちょうどいい」

そうすると、不思議と庭に出るのがしんどくなくなる。

“草むしり=義務”から、“ちょっとした気晴らし”みたいな存在になってくるんです。

たまに草むしりしながら「この葉っぱのカタチ、なんかおもろいな〜」とか

「四葉のクローバーどこや」なんて思いながらやるとすぐに終わりますよ。

四葉のクローバーを見つけると、ちょっと得した気分になります🌿📝

📝【⑤まとめ】〜“がんばらない除草”で、ちょうどいい庭を〜

草は、生えてきます。そりゃそうです、草やもん(笑)

でもそれを「どうしよう…」と悩みすぎると、庭がしんどい場所になっちゃう。

だから、**“全部やらな”じゃなくて、“ちょっとだけ整える”**くらいで、ほんまにええんです。

無理せん。できるときに、できるだけ。

→気持ちのいい庭との向き合い方はこちら

草がある日も、ない日も、庭は庭。

そんな風に思えるようになったら、草むしりもちょっと気楽になります🌱

庭って、「きれいにするための場所」やなくて、「気持ちよく過ごすための場所」やと思うんです。

草ともうまく付き合いながら、自分にとって心地いい“ちょうどええ庭”を、のんびり育てていきましょ🍃